はじめに
不動産に関わる収益獲得方法を考える際，「投資」と「経営」という2つの概念を明確に区別することが重要です．一般的に，以下のように分類されます：
- 不動産投資：自己資金で物件を一括購入する場合
- 不動産賃貸経営：融資を得て物件を購入し，運営する場合
物件の種類と収益方法
物件の種類
- 区分マンション
- 一棟マンション
- 戸建て
収益獲得方法
- インカムゲイン：物件を貸して賃料収入を得る
- キャピタルゲイン：物件を売却して売却益を得る
物件別の特徴と戦略
1. 区分マンション
- 新築：
- 融資の審査が通りやすい
- 新築プレミアムにより割高な傾向
- 中古：
- ファミリータイプは投資目的以外の買い手も見込める
- 共通点：利益は市場動向に大きく左右される
2. 一棟マンション
- 融資の獲得が比較的困難
- 収益性は経営努力に大きく依存
- インカムゲイン重視の戦略に適している
3. 戸建て
- インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える
- 推奨戦略：
- 入居者付き物件を現金一括でオーナーチェンジ
- 築20年以上の底値物件を選定
- 年間手残り20％前後を目標に物件を探す
- 必要に応じて購入金額付近で売却
投資 vs 経営：リスクと収益の特徴
投資（主にキャピタルゲイン狙い）
- メリット：大きな利益を得られる可能性
- デメリット：市場動向に左右され，予測が困難
- 適した物件：区分マンション，一部の戸建て
経営（主にインカムゲイン狙い）
- メリット：経営努力次第で安定した収益が見込める
- デメリット：経営の失敗により大きな損失のリスクも
- 適した物件：一棟マンション，一部の戸建て
結論
- キャピタルゲイン狙いの投資は，再開発や周辺インフラの情報を基に予想できますが，結果は市場動向に大きく依存します．
- インカムゲイン狙いの賃貸経営は，以下の要素が重要です：
- 明確な物件選定基準の設定
- ステークホルダーとの協力関係の構築
- 継続的な経営努力
- 経営努力次第で安定した利益を得られる一方，怠慢な経営は大きな赤字につながる可能性があります．
不動産への関わり方を選択する際は，自身の資金力，リスク許容度，そして経営への意欲を十分に考慮することが重要です．
